宇宙船ウェイクアップコール

この素晴らしき世界　/　ルイアームストロング
ボヘミアン・ラプソディ　/　クイーン
スター・ウォーズ　/　ジョン・ウィリアムス
ホテル・カリフォルニア　/　イーグルス
ワルキューレの騎行　/　ワーグナー

ロッキー　/　ビル・コンティ
美しき青きドナウ　/　シュトラウス
ヘア・カムズ・サン　/　ビートルズ
イマジン　/　ジョン・レノン
エス・オー・エス　/　アバ
さんぽ　/　トトロのテーマ？
世界に一つだけの花　/　スマップ

さて、これは何のリスト（の一部）だと思いますか？

これは、地球から宇宙飛行士宛に送られたウェイクアップコールです。

1972年のアポロ17号から始まった習慣で、今でも行われているそうです。
宇宙飛行士からのリクエスト、あるいは地球に残された飛行士の家族や管制官が選曲することもあるそうです。

2010年12月30日に再放送されたNHKのハイビジョン特集「宇宙船ウェイクアップコール」という番組を観てこれを書いています。

最初に放送されたのは2007年だそうです。
2007年時点で1,000曲以上が宇宙に送られているそうです。

以下、番組で紹介されたエピソードをとりとめなく書いてみます。

アポロ17号はアポロ計画の最後のミッションであり、つまり、人が最後に月に行ったミッションでもあります。

また、このミッションで撮影された地球の写真は「ザ・ブルー・マーブル」と呼ばれ、人類史上最も世に広く分布した写真とも言われています。

何が凄いのかというと「地球の表面が光に照らされた最初の鮮明な画像であった」ということです。
つまり、満ち欠けのない完全な円形（球形？）の地球を初めて撮影したものであり、宇宙飛行士でない一般の人が初めて目にした完全な円形の地球の画像ということです。

2001年。 21世紀最初のウェイクアップコールは「美しき青きドナウ」。
映画「2001年宇宙の旅」で使われた曲です。
私はこの映画が好きで好きで、何度も観ていますが、この「美しき青きドナウ」が使われているシーンが特に好きです。
宇宙とは無関係に思えるこの曲が、見事に映像とマッチしていて素晴らしいです。

2003年。
スペースシャトル「コロンビア号」が地球への帰還15分前にテキサス上空で空中分解した事故...
このとき７人の宇宙飛行士が亡くなっていますが、その中にイスラエル人初の宇宙飛行士イラン・ラモーンがいました。
そのため、当初はテロではないかとの噂もありました。
ラモーンは、自分はイスラエルの代表でありユダヤの代表でもあると強く意識して飛び立ちましたが、宇宙から地球を見たことで、人類の代表へと考えが変わったようです。
ラモーンの宇宙滞在中に「イマジン」がウェイクアップコールとしてコロンビア号に送られました。
これを聴いた乗組員のひとりが英語で世界平和のメッセージをヒューストンに送っていますが、ラモーンはそのメッセージをヘブライ語に訳してイスラエルに送ったそうです。

2004年。 火星探査機ローバーが火星に着陸。調査を開始しました。
画期的な着陸方法やローバーから送られて来る火星の画像が連日伝えられました。
（マーズ・パスファインダーという計画名称の方が有名かも）
このローバーとの通信が突然途絶えたとき、ヒューストンはアバの「エス・オー・エス」をローバーに送っています。
無人探査ですので聴く人はいませんが、誰もが知っているこの曲が流れたことで、ヒューストンの関係者は「なんとかしよう」と気運が盛り上がり、原因解明・ローバーの修復にこぎ着けたそうです。

その後、野口さんのミッションでは、トトロのテーマが使われたり、野口さんのリクエストで「世界に一つだけの花」が送られました。
野口さんは「世界に一つだけの花」の歌詞を訳して説明したようです。

ワルキューレの騎行
映画「地獄の黙示録」で有名ですね。

宇宙飛行士からのリクエストが最も多かったのがこの曲だそうです。