天地四方これを宇といい、
古往今来これを宙という
ーーー「淮南子(えなんじ)」より
空間的広がり「宇」と時間的広がり「宙」を合わせて「宇宙」というわけですね。
(淮南子についてはWikipediaでどうぞ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/淮南子
さて、空間的な宇宙ってどこから先をいうんでしょうか?
航空機の巡航高度は、国内線の短距離で7〜8,000m、国際線で10,000mくらいです。
このくらいの高度だと雲はなく天候は安定してますが、宇宙という感じでもないですね。
10,000m(10km)上空での気圧は海面上気圧の1/4くらいだそうです。
高度30kmで地表の気圧の1/100ほど。
高度100kmとなると1/100万。
もう大気はほとんどないと言ってもいいでしょう。
大気圏再突入もおよそこの辺りの高度です。
国際航空連盟(FAI)の規定では「高度100km以上」の領域を宇宙としています。
米軍では高度50ノーティカルマイル(50海里=92.6km)の上空を宇宙としているそうです。
国連などで明確に規定されてると思いきや、なかなか決められないでいるようです。
どこからが宇宙か、が決まると、そこまでは我が国の領空という解釈が成立してしまうからだそうです。
放送・通信・気象などに用いる「静止衛星」は高度約36,000km。
ここは完全に宇宙ですね。
GPSに使われる衛星は高度20,000km。
ハッブル宇宙望遠鏡は高度約559km。
ここも宇宙でしょうね。
国際宇宙ステーション(ISS)は高度約336km〜346km。
ISSから見た地球はとても大きく見えるし全体は見えないほどなので近く感じますが、十分宇宙なんですね。
地球の直径から模式的に描くとこんな感じです。
100kmというとこんな距離です。
東京〜熱海 | 104.6km |
名古屋〜浜松 | 108.9km |
新大阪〜米原 | 106.7km |
宇宙って、すぐそこな感じですね。