オスイチとは「お座り一発」の略のようです。
明確な定義がないので、「座って1回転目で当たる」「最初の投資(500円)で当たる」など、解釈はいろいろです。
このオスイチでの当たりに関して、遠隔(インチキ)だという話をよく聞きます。
・隣に若い女が座ったら、そいつはすぐ当たった。
・あの店はオスイチで当たると必ず単発。
などなど。
店が自由自在に当たりを演出していると言いたいわけです。
いろいろな理由があると思いますが、オスイチが珍しいことだという認識があるからなんでしょうね。
400分の1の確率を座ってすぐ引いたら、あるいはそれを目撃したら、そんなことが2日続いたら...
気持ちはわからなくもないです。
こういうことをオカルトだ(妄想だ)と言って片付けるのは簡単ですが、一度落ち着いて考えてみましょう。
・オスイチで当たることだってある。
・別に不思議なことじゃない。
...と思っている人の中にも実は勘違いしている人がいたりします。
あなたは大丈夫でしょうか?
朝イチ0回転からスタートしても、夕方800回転ハマってる台でスタートしても、次の10回転以内に当たる確率は同じです。
これはいいですよね?
では、座ってから最初の当たりが...
a 1回転目である確率
b 400回転目である確率
どちらが起こりやすいでしょうか?
もちろん座ってからの回転数ですよ。
・a も b も同じ
・a より b の方が起こりやすい
どちらも間違いです。
「 b より a の方が起こりやすい」が正解です。
1回転目で当たる確率が一番高いんです。
初当たり時の通常回転数を記録している人はご自分で確かめてみてください。
大当たり確率を\(p\)(例えば1/400)としたとき、n回転目に初めて当たる確率\(P(n)\)は次のようになります。
\[ P(n)=(1-p)^{n-1}p\\ \] \[ P(1)=(1-p)^{0}p\\ P(400)=(1-p)^{399}p\\ \] \[ (1-p) < 1\\ \therefore (1-p)^{399} < (1-p)^{0}=1 \] \[ \therefore P(400) < P(1) \]
\(P(n)\)は、\((n-1)\)回外れる確率と当たる確率の積になります。
外れる確率\((1-p)\)は\(1\)より小さい数ですから、かける回数が多くなれば小さくなります。
つまり\(P(n)\)は、\(n\)が\(1\)のときが最も大きく、\(n\)が大きくなるにつれて徐々に小さくなります。
単調減少関数です。
確率分母付近が一番高頻度と思ってた人いませんか?
次のグラフは私自身の実戦データです。
これは50回転刻みで集計しています。
刻み幅をいくつにしても回転数が少ない方から単調減少になるのは同じです。
50回転刻みの場合はどのように計算しましょう。
外れる確率\((1-p)\)を\(q\)と書くことにすると、100回転外れて101回転目から150回転目までに当たる確率は次のようになります。
\[ (1-p)=q\\ q^{100}(1-q^{50} ) \]
一般式を考えてみてください♪
ギャンブラーのための数学講座
#27 期待値の計算 | シンフォギア2
#26 期待値の計算 | ボーダー理論の解説(1)
#23 逆正弦定理 〜ボーダー理論は否定される?
#22 ボーダー理論のビジュアル化 収支は収束しない?
#21 確率はホントに収束するのか
#17 パチンコはどれくらいハマるのか