平成6年12月2日にスタートした数字選択式宝くじ「ナンバーズ」。そろそろ丸4年を迎えようとしています。
昨年10月6日から週3回抽選となり、それが浸透するまで、抽選日によって総購入口数にバラツキがあったようですが、最近のナンバーズ3の配当金から推測すると、1回分の抽選でコンスタントに百万口(2億円!)近くの申込があるようです。
配当はこのうちの5割弱で、8〜9千万円が毎週3回(!)払い戻されていることになります。
こりゃあ、私も払い戻してもらわなきゃ(^^;
で、久しぶりに申し込もうと思ったのですが、いつもストレートとミニばかりだったので、たまにはボックスに挑戦してみよう! と思ったわけです。
さあ! ストレートに比べて確率の高いボックスで、高配当を狙い打とう!
ナンバーズ3の申込タイプは全部で4種類あります。
ボックスというのはそのうちの一つで、選んだ3つの数字が合ってさえいれば並び順は違っても当選となるタイプです。
例えば「147」をボックスで申し込むと「147」、「174」、「417」「471」、「714」、「741」の6つのうちのいづれかが抽選されれば当選となり、配当はストレートの6分の1です。
これは、異なる3つの数字を並べる並べ方、
で得られます。
ところが「447」で申し込むと、「447」、「474」、「744」の3通りしか当選数字がありません。この場合の配当はストレートの3分の1です。申込タイプ別の当選確率と配当は以下のとおりです。
タイプ | 当選確率 | 配当 |
ストレート | 1/1000 | |
ボックス(ダブル) | 3/1000 | ストレートの3分の1 |
ボックス(シングル) | 6/1000 | ストレートの6分の1 |
つまり、ボックスは事実上2種類あるわけです。
そしてそれは申込の時点ではっきりと自分で選ぶことになるのです。
ただし、当選確率と配当配分のバランスがとれていますので、これだけではどちらか一方が有利とも不利とも言えません。
そのあたりは後半で分析しますので、もう少し基本的なことを確認しておきましょう。
ストレートは000〜999までの1,000通りの出目があります。ではボックスは?
ダブル・シングルの2種類に分けてそれぞれ数えてみましょう(トリプルはボックスで買えないので数えません)。
◆ダブルの場合
2度使われる数字をキーにして数えます。
と、合計で90通りです。
◆シングルの場合
これは次のように数えます。
最初の数字は0〜9何でも良いので10通り、
次の数字は上で使った1つを除いた9通り、
最後は上で使った2つを除いた8通りで、
と、なりますが、これでは並び順まで指定していますので、3つの数字の並べ方の数(3!=3×2×1=6)で割って、
と計算できます。
ダブルの90通りと合わせて210通り。
ボックスは高々210通りしか買い目がないのです。1,000通りあるストレートに比べて絞り易そうですね。
さあ何を買うべきかワクワクしてきましたが、その前にボックスの賞金の決め方を知っておきましょう。
突然ですが問題です(^^;
問1 | 全員が同じ数字(ボックス)を購入し、それが当選した場合、主催側は赤字? |
問2 | たまたま自分が買った数字(ボックス)の購入者が自分だけだった。それが当選した。ボックスの賞金独り占めなのだからすごい配当になる? |
どちらもストレートなどの他のタイプは平均して買われたとします。
さてどうでしょう。答えはどちらもNOです。
問1は何となく解っていただけると思います。競馬で言えばダントツ一番人気ですね。
競馬もナンバーズも総売上げの一部を主催側がテラ銭(諸経費など)としてとります。そして残った分を当選者に配分するので、主催側が赤字になることはありません(競馬の場合は例外があるようです)。
つまりこれが来ると配当がぐっと減るという訳です。
しかし、問2がNOなのは納得できない方が多いのではないでしょうか?
これこそがナンバーズの賞金の決め方の特徴で、
ことに起因します。
例えば競馬では単勝・複勝・枠連・馬連など、それぞれのタイプ毎にそれぞれの売上げから配当を配分しますので、問2の様なケースでは大穴となり、ものすごい賞金を手にすることになります。ところがナンバーズでは、
の総配当金を当選確率に従って各タイプに振り分けるのです。
ストレートの売上げはボックスの配当に影響するし、その逆も当然あるわけです。
この振り分けの基になる当選確率は次のとおりです。
申込タイプ | 当選確率 | 理論当選金 |
当選数字がシングルの場合 | ||
ストレート | 1/1000 | ¥90,000 |
ボックス | 6/1000 | ¥15,000 |
セットストレート | 1/1000 | ¥52,500 |
セットボックス | 5/1000 | ¥7,500 |
ミニ | 10/1000 | ¥9,000 |
当選数字がダブルの場合 | ||
ストレート | 1/1000 | ¥90,000 |
ボックス | 3/1000 | ¥30,000 |
セットストレート | 1/1000 | ¥60,000 |
セットボックス | 2/1000 | ¥15,000 |
ミニ | 10/1000 | ¥9,000 |
当選数字がトリプルの場合 | ||
ストレート | 1/1000 | ¥90,000 |
ボックス | なし | なし |
セットストレート | なし | なし |
セットボックス | なし | なし |
ミニ | 10/1000 | ¥9,000 |
振り分けは、あるタイプの確率がストレートの確率の2倍なら、配当を半分にするという考え方です。
例えばシングルの場合、ボックスはストレートに比べて6倍当たり易いので配当は6分の1、ミニは10分の1。
セットはストレートとボックスを半口ずつ申し込むタイプなので、セットボックスはボックスの半分、つまりストレートの12分の1。セットストレートはストレートの半分と、さらにセットボックスも当選となるので、
と、なります。この「ストレートに対して当選確率が何倍か」を知っていれば、各タイプの賞金を決めることができるのです。
申込タイプ | シングル | ダブル | トリプル |
ストレート | 1 | 1 | 1 |
ボックス | 1/6 | 1/3 | なし |
セットストレート | 7/12 | 2/3 | なし |
セットボックス | 1/12 | 1/6 | なし |
ミニ | 1/10 | 1/10 | 1/10 |
ボックスで大穴を当てても、この配分に従ってストレートの賞金の6分の1か3分の1かにしかならないわけです。
第405回の結果を使ってもう少し説明しましょう。
申込タイプ | 賞金 | 当選申込口数 | タイプ別配当金合計 | 配分割合 |
ストレート | ¥94,800 | 228 | ¥21,614,400 | 27.4% |
ボックス | ¥15,800 | 1,021 | ¥16,131,800 | 20.4% |
セットストレート | ¥55,300 | 330 | ¥18,249,000 | 23.1% |
セットボックス | ¥7,900 | 2,271 | ¥17,940,900 | 22.7% |
ミニ | ¥9,400 | 532 | ¥5,000,800 | 6.3% |
合計 | ¥78,936,900 | 100.0% |
第405回の結果は理論当選金に近く、ごく標準的と言えます。
この表から、第405回は総配当金が8千万弱であったことがわかります。これが総売上げの半分弱なので、総売上げは1億7〜8千万と推測できます。
1回でですよ(^^;
月に12〜13回ありますので毎月20億! すごい市場ですね。
話を戻しましょう。賞金の決定方法です。
総配当金が78,950,000円であったと仮定してみましょう。
これは主催者は仮定しなくとも解るはずですね。こちらとしては聞かないとわからないので(聞いても教えてくれないでしょうが)仮定するわけです。
これから求めるストレートの賞金をS円(100円単位)とします。すると次の式が成り立ちます。
このSが最大になるように決めれば良いわけです。
例えばS=90,000円とすると、左辺は74,980,500円となり、まだ余裕があります。S=95,000円とすると79,068,700円となって、総配当金を超えてしまいます。こうして何度かトライすれば、
総配当金が78,950,000円のときは、S=94,800円
が導かれます。
こうしてストレートの賞金が決まり、あとは先の配当金の振り分けテーブルに従って各タイプの賞金が決まるわけです。
さて、長くなってしまったので、ページを改めましょう。
ボックスで高配当を狙える数字は?