当選確率(p)があらかじめわかっているゲームの場合、何回(n)投資したらどれくらい当たるのかを考えてみます。
n回目までに少なくとも1回当選する確率をp(n)とすると、
となります。
一回の投資ではずれる確率は
ですから、それがn回続く確率は
です。
これはつまり、n回投資して一回も当たらない確率のことですから、1からこれを引けば求める確率p(n)になるわけです。
n | p(n) | n | p(n) |
1 | 0.10000 | 9 | 0.61258 |
2 | 0.19000 | 10 | 0.65132 |
3 | 0.27100 | 15 | 0.79411 |
4 | 0.34390 | 20 | 0.87842 |
5 | 0.40951 | 40 | 0.98522 |
6 | 0.46856 | 60 | 0.99820 |
7 | 0.52170 | 80 | 0.99978 |
8 | 0.56953 | 100 | 0.99997 |
結果をみて、どう思われますか?
直感的には10回やれば一回は当たりそうな気がしますが、n=10のときの確率はたかだか65%です。
パチンコで大当たりの確率が400分の1だからって、400回まわせば....と思ってたひといませんか?
それでは、400分の1の場合もみてみましょう。
n | p(n) | n | p(n) |
1 | 0.0025 | 400 | 0.6326 |
10 | 0.0247 | 500 | 0.7139 |
20 | 0.0488 | 600 | 0.7773 |
40 | 0.0953 | 700 | 0.8266 |
80 | 0.1815 | 800 | 0.8650 |
100 | 0.2214 | 900 | 0.8949 |
200 | 0.3938 | 1000 | 0.9182 |
300 | 0.5281 | 2000 | 0.9933 |
やはり、400回まわしても63%程度でしかありません。
(甘デジ(1/100)の場合はこちら)
10分の1を10回で65%、400分の1を400回で63%、確率が近いと思いませんか?
何か固定の値に収束しているのでしょうか?
計算して確かめてみましょう。
n=1/pのときp(n)は、
で、
ここで、
であり、当選確率1/nのゲームにn回投資すると、nが大きければ大きいほど
p(n)は63.21%に近づくことがわかります(eは自然対数の底)。
こんなところにeがでてくるなんて、数学って美しい!